2011年4月20日水曜日

勢いづく大連BPO - 日本のバックオフィス、大連---中国BPOの驚くべき底力:ITpro

勢いづく大連BPO - 日本のバックオフィス、大連---中国BPOの驚くべき底力:ITpro:

 成長率はITサービスの約3倍
 BPOサービスを提供する各社は、BPOを着実な成長が見込める有力分野と位置付ける。調査会社IDC Japanによれば、日本国内のBPOサービス市場は2009年から2014年まで年平均で4.1%ずつ拡大する見込みだ。

 これに対して、BPOサービスを含まない、システム開発や保守運用といったITサービス市場全体の成長率は同1.5%にとどまる。BPO市場の成長率は、ITサービス市場の成長率の3倍近い。「ITサービスは頭打ちになりつつある。成長率の高いBPOは新しい事業の柱だ」。日本IBMでBPO事業を統括する名取勝也執行役員グローバル・プロセス・サービス事業部長は断言する。アクセンチュアでBPOビジネスを統括するル・フィリップ パートナーは「BPOに関するセミナーはすぐに一杯になる」と話す。「多くの企業でコスト削減とグローバル化の両方が課題になり、その解決策として経営がBPOを検討する時代になった」と同氏は分析する。

 国内BPO市場の成長と同期して発展を続けるのが中国の大連だ。大連は遼東半島の最南端に位置し、日本向けBPOサービスの提供拠点としては最大規模を誇る。日本語を理解できる人材は30万人以上いるとされ、労働者の給与水準は日本の1~2割だ。1980年代から多くの日本企業が進出しており、「治安や政治、商習慣などの面からも安心して業務を委託できる」(野村証券の田中浩代表執行役専務 業務管理本部管掌・CIO)。

 成田空港から直行便で3時間、日本との時差がマイナス1時間という距離の近さもプラスである。人材とコスト、ビジネス環境の三つをバランス良く満たすのが大連というわけだ。

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